
建設業を営む事業者は、原則として請け負う工事の種類ごとに建設業許可を取得しなければなりません。建設業法第3条により、請負金額が500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を行う場合には許可が必要とされています。
しかし、実際の建設現場では、単一の業種だけで工事が完結することは少なく、複数の専門工事が組み合わさるケースがほとんどです。すべての関連工事についてそれぞれ個別に許可業者へ発注しなければならないとすれば、発注者にとっても受注者にとっても大きな負担となります。
そこで建設業法第4条では、「附帯工事(ふたいこうじ)」に関する例外が定められています。同条は「建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事を請け負う場合においては、当該建設工事に附帯する他の建設業に係る建設工事を請け負うことができる」と規定しています。つまり、許可を受けた主たる工事に付随する従たる工事であれば、その業種の許可がなくても請け負うことができます。
附帯工事に該当する2つのパターン
国土交通省の建設業許可事務ガイドラインでは、附帯工事は次の2つに整理されています。
①主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事(例:管工事に伴って必要となった熱絶縁工事、屋根工事に伴って必要となった塗装工事など)
②主たる建設工事を施工するために生じた他の従たる建設工事(例:電気工事の施工に伴って必要となった内装仕上工事、建具工事に伴って必要となったコンクリート工事など)
いずれの場合も、「それ自体が独立の使用目的に供されるものではない」ことが条件です。附帯工事は主たる工事の目的を達成するために発生する工事であり、単独では成立しない工事である必要があります。
附帯工事か否かの判断基準
附帯工事に該当するかどうかは、注文者の利便や請負契約の慣行をふまえ、「主たる工事の準備・実施・仕上げにあたり一連または一体の工事として施工することが必要または相当か」という観点から総合的に判断されます。また、附帯工事の工事価格が主たる工事の工事価格を上回ることは、原則として認められません。
附帯工事を自ら施工する場合の注意点
附帯工事の金額が税込500万円以上(軽微な建設工事に該当しない場合)になるときは注意が必要です。建設業法第26条の2第2項により、当該附帯工事に関する専門技術者を工事現場に配置して自ら施工するか、その業種の建設業許可を有する業者に下請けとして施工させなければなりません。
附帯工事と認定されるかどうかの判断は、工事の内容や規模によって微妙なケースも生じます。判断に迷う場合は、許可行政庁への確認や専門家への相談をお勧めします。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
- 建設業許可特化事務所
- 行政書士吉田哲朗事務所
行政書士吉田哲朗事務所にお任せ下さい。
個人事業主、法人のお客様問わず、たくさんのお問合せを頂いております。
・専任技術者要件の10年以上の証明の実績多数
・経営業務の管理責任者
・建設業29業種に対応
・金看板取最短3日で申請!
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄5丁目19-31 T&Mビル3F-3X
行政書士吉田哲朗事務所
吉田 哲朗
TEL052-380-3173
Mobile:090-6090-0386
Email:info@office-yoshida-te.com
Facebook
Instagram
X(Twitter)
YouTube
投稿者プロフィール

最新の投稿
お役立ちコラム2026年5月15日建設現場における偽装請負契約の禁止
お役立ちコラム2026年5月14日建設業法が定める「請負契約の禁止事項」とは
お役立ちコラム2026年5月13日建設業法における元請負人の規定とは何か
お役立ちコラム2026年5月12日元請負人と下請負人の公正な取引のための規制







