建設業許可では、営業所技術者等(旧:専任技術者)の要件を実務経験で満たす方法が広く使われています。この際、申請者本人が対象期間中に建設業以外の仕事を兼業していた場合、その期間の扱いが問題となることがあります。ここでは、経営業務の管理責任者等の経営経験ではなく、技術者としての実務経験に絞って整理します。

実務経験としてカウントされる期間の基本

 実務経験の期間は、証明者の事業所に在籍していた期間と、対象業種の工事に実際に従事していた期間の両方が重なる部分について認められるのが基本的な考え方です。在籍していても対象業種以外の業務が中心であった期間や、雑務・事務作業のみを担っていた期間は、実務経験として算入されない可能性があります。

兼業をしていた期間の実務経験としての扱い

 兼業をしていたという事実だけで、その期間の実務経験が一律に否定されるわけではありません。重要なのは、対象業種の工事に実際に従事していたかどうかです。ただし、専任技術者・営業所技術者等には常勤性・専任性も求められるため、他社での勤務や役員兼任がある場合には、専任性そのものに疑義が生じることがある点にも注意が必要です。この点の判断は、行政庁ごとに運用が異なる部分が大きいため、事前の確認が欠かせません。

複数業種にまたがる実務経験の重複計算

 兼業とは別の論点として、同一期間に複数の建設業種の実務を行っていた場合であっても、その期間を重複して複数業種の実務経験としてカウントすることは認められていません。同時に従事していた実態があったとしても、いずれか一つの業種の経験としてのみ扱われるのが原則です。

証明資料の準備で意識すべきこと

 兼業期間を含む実務経験を証明する際には、在籍期間を示す資料に加え、対象業種の工事にどの程度従事していたかを客観的に裏付ける工事関係書類や勤務実態を示す資料をあわせて整理しておくことが求められます。曖昧なまま提出すると、審査段階で期間の一部が認められない結果につながりかねません。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、 公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

行政書士吉田哲朗事務所にお任せ下さい。
個人事業主、法人のお客様問わず、たくさんのお問合せを頂いております。
専任技術者要件の10年以上の証明の実績多数
経営業務の管理責任者

建設業29業種に対応
金看板取最短3日で申請!

投稿者プロフィール

吉田哲朗
吉田哲朗