
建設業許可は、一定の条件を満たした事業者のみが取得できる制度です。しかし、必要書類や要件を満たせない場合、申請が不許可になることがあります。本記事では、許可が取れない代表的なケースをQ&A形式で解説し、3つの実例を紹介します。
1. 資産要件を満たしていないケース
Q:資本金や財産要件で不許可になることはありますか?
A:はい。建設業許可には「500万円以上の自己資本」または「500万円以上の預金残高」が必要です。法人の場合は貸借対照表の純資産額、個人事業主の場合は残高証明や固定資産評価額などで証明します。
この要件は、直近決算で純資産が500万円以上あるか、または金融機関の残高証明書で申請日近くに500万円以上あることを証明すれば満たせます。ここで注意したいポイントは次の通りです。
- 残高証明書は、一時的に入金した資金(いわゆる見せ金)でも証明可能。ただし有効期限は多くの自治体で証明日から1ヶ月以内(短い所では2週間以内)と定められています。
- 複数の口座を組み合わせる場合は、すべて同じ日付で証明書を取得する必要があります。
- 継続的な経営が疑われるような場合(赤字が続く等)は、見せ金であっても許可が下りない可能性があります。
したがって、申請直前に計画的に資金を用意し、期限内に残高証明書を取得することが重要です。
2. 専任技術者の資格・経験が不足しているケース
Q:資格がないと許可は取れませんか?
A:全ての業種で資格が必要なわけではありませんが、資格がない場合は「10年以上の実務経験」が必要となります。
不許可になる事例としては、
- 実務経験証明が自社で出せない
- 他社勤務時代の証明書類(在籍証明・工事契約書など)が揃わない
- 経験期間に空白期間が多く、通算できない
役所は「実務経験=請負工事の管理・監督業務」と定義しており、単なる作業員としての経験は認められないこともあります。そのため、証明書類の整備が申請前の重要な準備ポイントです。
3. 欠格要件に該当しているケース
Q:過去の行政処分や刑事事件で許可が取れないことはありますか?
A:あります。建設業法では、一定の欠格要件に該当する場合は許可を出さないと定めています。例えば、
- 禁錮以上の刑に処せられ、刑期終了から5年以内
- 建設業許可の取り消し処分を受け、その日から5年以内
- 暴力団員である、または関係があると認められる場合
これらは事業主本人だけでなく、役員や重要な使用人にも適用されます。欠格要件は申請時に誓約書を提出しますが、事実と異なる場合は許可取消や罰則の対象になります。
まとめ
建設業許可が取れない大きな原因は、
- 資産要件の不足(残高証明の活用方法も含む)
- 専任技術者要件の未達
- 欠格要件への該当
の3つです。
許可申請は書類や証明の不備によっても不許可となるため、事前に要件を満たしているかを確認し、証明資料を揃えてから申請することが重要です。
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