
建設工事では、施工体制を適正に管理するため、
施工体制台帳や施工体系図などの書類を作成し、一定期間保存することが求められています。
これらの書類は、工事に関わる事業者の体制や責任の所在を明らかにするものであり、工事完了後においても確認できる状態で管理されていることが重要とされています。
施工体制台帳の位置付け
施工体制台帳は、元請業者が作成・備え付ける書類で、当該工事に関与する下請業者や技術者配置の状況などを整理したものです。
工事の施工体制を客観的に把握するための基礎資料として、行政による確認や事後的な検証の場面でも用いられます。
施工体系図との関係
施工体系図は、施工体制台帳の内容を基に、元請から下請までの関係を図式で示した資料です。
施工体制台帳が文章で体制を整理するものであるのに対し、施工体系図は施工体制全体を視覚的に示す補完資料と位置付けられます。
保存が求められる書類の範囲
保存の対象となるのは、施工体制台帳だけではありません。
一般的には、次の書類を一体として管理・保存します。
- 施工体制台帳
- 施工体系図
- 下請契約に関する書類
- 技術者配置に関する資料
これらは、施工体制の実態を裏付ける資料として扱われます。
施工体制台帳等の保存期間
施工体制台帳等の保存期間は、工事の内容によって異なります。
原則として、工事が完成した日から5年間保存する必要があります。
ただし、発注者と締結した「住宅を新築する建設工事」に関わるものについては、工事完成後10年間保存とされています。
これは、住宅については品質や安全性に関する責任が長期間に及ぶため、工事完了後も施工体制を確認できる状態を維持する必要があるとされているためです。
実務上の整理
実務では、保存期間を次のように整理すると分かりやすくなります。
- 原則
施工体制台帳等は、工事完成後 5年間保存 - 例外
発注者と締結した 住宅の新築工事 に関わるものは
工事完成後 10年間保存
工事内容や契約形態を踏まえ、保存期間を誤らないよう書類管理を行うことが重要です。
まとめ
施工体制台帳等の保存は、建設業者としての管理体制と責任体制を示す重要な要素です。
特に、原則5年、住宅新築工事は10年という保存期間の違いを正確に理解し、工事内容に応じた適切な書類管理が求められます。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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