建設業界では、技能者の処遇改善や人材育成、適正な評価を進めるための仕組みとして**建設キャリアアップシステム(CCUS)**が導入されています。
CCUSは、技能者一人ひとりの資格・就業履歴・経験を客観的に蓄積し、業界全体で共有する制度ですが、制度の仕組みが複雑であることから、導入や運用に不安を感じる事業者も少なくありません。

こうした背景のもとで設けられているのが、CCUS認定アドバイザーです。


CCUS認定アドバイザーの位置づけ

CCUS認定アドバイザーとは、建設キャリアアップシステムの制度内容や運用方法について、一定の知識と理解を有すると認められた者として、関係団体が認定した人材を指します。
制度を運営する建設キャリアアップシステムの趣旨やルールを踏まえ、事業者や技能者が適切に制度を活用できるよう支援する役割を担います。

行政機関の職員ではなく、あくまで制度理解を深めるための支援的な立場である点が特徴です。


CCUS認定アドバイザーの主な役割

CCUS認定アドバイザーが担う役割は、主に次のような内容です。

1. 制度の基本説明
CCUSの目的、登録区分、カードの種類、就業履歴の考え方など、制度全体の概要を分かりやすく説明します。

2. 登録・運用に関する助言
事業者登録や技能者登録の進め方、現場でのカードタッチ運用、データ反映の注意点など、実務に即した助言を行います。

3. 誤解や混乱の防止
「登録しないと工事ができないのか」「義務なのか努力義務なのか」といった、よくある誤解について整理し、正しい理解を促します。


CCUS認定アドバイザーと代行業務の違い

注意すべき点として、CCUS認定アドバイザーは必ずしも登録手続きを代行する立場ではありません。
あくまで制度の説明や活用方法について助言する役割であり、実際の登録作業や書類作成を誰が行うかは別の問題となります。

この点を混同すると、「認定アドバイザーに頼めばすべて任せられる」と誤解してしまうことがあるため、役割の線引きは正しく理解しておく必要があります。


CCUS認定アドバイザーが求められる背景

CCUSは、元請・下請を問わず、建設業界全体での活用が進められています。
一方で、現場や事業者の規模によって理解度や導入状況に差が生じやすい制度でもあります。

**制度を形だけ導入するのではなく、実態に即して活用していくための「橋渡し役」**として、CCUS認定アドバイザーの存在が重視されています。


まとめ

CCUS認定アドバイザーは、建設キャリアアップシステムの内容を正しく理解し、事業者や技能者が制度を円滑に活用するための支援を行う存在です。
制度の義務・任意の区分や運用ルールを整理し、現場での混乱を防ぐ役割を担っており、CCUSが定着していく過程において重要なポジションといえます。

制度を検討する際には、**「誰が、どの立場で、何を支援してくれるのか」**を整理したうえで、情報を活用することが大切です。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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