これまで住宅業界では、「住宅展示場での営業」が主流の販売チャネルでした。広大な敷地にモデルハウスを並べ、訪れたお客様へ直接営業を行うスタイル。しかし、近年このスタイルからの脱却・転換を図るハウスメーカーが増えています。

なぜ「展示場営業」から脱却するのか?

1. 高コスト体質の見直し

展示場の維持管理費、モデルハウス建築費、人件費……展示場営業には莫大なコストがかかります。販売単価が上がらない今、これらの経費は企業の収益を圧迫する原因となっています。

2. 来場者数の減少

インターネットで情報収集するのが当たり前になった今、住宅展示場を訪れる層は年々減少傾向にあります。「わざわざ行かなくても、比較検討できる」という時代になりました。

3. 顧客行動の変化

従来は“営業マンについて話を聞く”スタイルでしたが、今は“自分で納得して選びたい”という購買行動へ変わりつつあります。無理な営業はむしろ敬遠される時代です。


新たな販売スタイルとは?

1. オンライン営業へのシフト

Zoomなどのツールを使った非対面商談、オンライン内覧会が定着。CGや動画でリアルに近い体験を提供することで、展示場に来なくても判断材料を得られる環境が整いつつあります。

2. モデルハウスからリアル建築へ

展示場の代わりに、実際に建てられたオーナー宅の見学会や建築現場の公開が増加。よりリアルで信頼性のある体験ができると好評です。

3. SNS・コンテンツマーケティング強化

InstagramやYouTubeで家づくりのプロセスや施工事例を発信。共感や信頼を得たうえで、自然に「この会社にお願いしたい」と思ってもらう関係性づくりに力を入れています。


ハウスメーカーのこれから

展示場営業は今も一定の効果はありますが、「待ちの営業」から「届ける営業」へと転換する動きは今後ますます加速していくでしょう。コスト効率、顧客満足度、企業ブランディングの観点からも、この変革は避けて通れないものとなっています。


まとめ

これからのハウスメーカーに求められるのは、**展示場を超えた“顧客体験の設計力”**です。
家を売るのではなく、“暮らしを一緒にデザインする”存在として選ばれる会社へ。

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