
1 経営業務管理責任者の基本要件
建設業許可を取得するには、会社や個人事業主に**経営業務管理責任者(経管)**が1名以上必要です。
経管は、建設業の経営経験を5年以上持つ者、またはそれに準ずる地位として一定の経験を積んだ者が該当します。
2 「準ずる地位」とは
「準ずる地位」とは、代表取締役や個人事業主ではないが、経営に実質的に関与していた立場を指します。
取締役は本則要件で認められるため、ここでいう「準ずる地位」とは次のような立場です。
- 執行役員(経営会議に出席し決裁権を持つ)
- 工事部長・営業部長(契約の締結や予算決定権を持つ)
- 支店長・営業所長(支店や営業所の経営責任を負う)
ポイントは「権限委任を受け、建設業の経営業務を総合的に管理していたか」です。
3 会社の規模と従業員数の目安
準ずる地位の認定は、会社の規模・従業員数によって求められる権限のレベルが変わります。
- 従業員20名以下の中小企業
部長・支店長クラスでも認められる可能性はありますが、実際に経営判断に関わった証拠が必要です。
小規模ではそもそも役員登用しているケースが多いため、準ずる地位での認定はややハードルが高めです。 - 従業員50〜100名規模
工事部長や支店長クラスで契約締結権や予算決裁権があることが条件になりやすいです。 - 大企業(数百名以上)
単なる部長職では認められにくく、経営会議のメンバーや役員補佐クラスであることが必要です。
4 “役員以外で認められるケース”の考え方
小規模企業では、経営に深く関わる人材は役員登用されることが多いですが、
役員でなくても、明確な権限委任と契約・予算の決裁実績があれば認定される場合があります。
逆に、肩書きだけが部長で、実際に契約や予算にタッチしていない場合は認定が難しいです。
つまり、肩書ではなく「経営への実質的関与」を立証できるかが勝負です。
5 審査は厳格で時間がかかる
準ずる地位の認定は、行政庁が個別に事実認定を行うため、審査が長期化しやすいです。
追加資料や説明を求められることも多く、申請から許可まで数か月かかるケースも珍しくありません。
6 証明資料の整備がカギ
準ずる地位を立証するために整えるべき資料例:
- 権限委任状や職務分掌表
- 組織図(役員直下であることを示す)
- 請負契約書への署名実績、稟議・決裁の記録
- 会議議事録や報告書
肩書きではなく、実質的な経営参画の証拠を揃えることが最大のポイントです。
7 まとめ
- 準ずる地位は「役員ではないけれど経営に実質的に関与していた人」が対象
- 従業員規模が小さいほど、役員登用されているケースが多く、認定はやや難しい
- 認定には時間がかかるため、早めに資料を整え、余裕のあるスケジュールで申請することが重要
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