建築副産物のリサイクルをわかりやすく解説

建設現場では、解体や工事の過程で多くの**建築副産物（廃材やくず）**が発生します。これを「ゴミ」として処分するのではなく、再利用できる資源として扱うことが大切です。今回は、代表的な副産物とそのリサイクル方法、現場での工夫についてわかりやすくご紹介します。

1. 建築副産物とは？

工事で出る廃材のうち、再利用できるものを指します。

• コンクリートのがれき
• アスファルトの破片
• 木材くず
• 金属くず（鉄・アルミなど）
• 石膏ボード
  これらは、適切に分別すれば資源として再生できます。

2. 代表的なリサイクル方法

• コンクリート塊 → 砕いて道路の路盤材や再生骨材に利用
• アスファルト塊 → 再生アスファルトとして舗装材に活用
• 木材くず → チップにして合板や燃料へ
• 金属くず → 製鉄・製造の原料として再利用
• 石膏ボード → 紙と石膏を分けて再び建材に

3. 現場での工夫

1. 分別を徹底する
   コンクリート、アスファルト、木材、金属を現場で仕分けることで処理費が安くなります。
2. 仮置き場を工夫する
   廃材の種類ごとに置き場をつくり、間違いがないように看板を設置します。
3. マニフェスト管理
   廃棄物の行き先をしっかり記録し、処理業者が適法に対応しているか確認します。

4. コストと環境のメリット

• 分別すれば処理費が下がる（混合廃棄物は高い）
• リサイクル率を上げるとCO₂削減につながる
• 再生材を使うことで発注者の評価が上がる

5. 中小事業者でもできること

• 分別ルールを現場に掲示する
• 近隣のリサイクル施設や受け入れ条件を調べておく
• 現場作業員に分別ルールを教育する

まとめ

建築副産物は「廃棄物」ではなく、次の資源です。
分別を工夫し、リサイクルルートを活用することで、処理コスト削減と環境保全の両立が可能になります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗（行政書士吉田哲朗事務所 代表）が確認し、
公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

投稿者プロフィール

吉田哲朗

最新の投稿

• お役立ちコラム2025年11月17日建設業の許可の要件とは
• お役立ちコラム2025年11月16日建設業許可に必要な営業所の専任技術者とは？
• お役立ちコラム2025年11月15日建設業許可の要件「適正な経営体制」とは
• お役立ちコラム2025年11月14日特定建設業許可と一般建設業許可とは？