
経営事項審査(経審)を受ける際には、必ず 経営状況分析 を受ける必要があります。
経営状況分析は、企業の財務内容を客観的に評価するための指標であり、公共工事の入札参加に向けた重要なステップです。本記事では、経営状況分析の仕組み、必要書類、評価されるポイントを整理します。
1.経営状況分析の目的
経営状況分析は、建設業者の財務的な健全性を把握するための制度です。
公共工事では、工事の安定的な施工能力が求められるため、財務状態を数値化し、客観的な基準で評価することが不可欠となります。
経営状況分析の結果は 「Y点」 として算出され、経審の総合評定値に反映されます。
この点数は、企業の信用力・資金力・経営体力を判断する基礎となります。
2.分析に必要な主な書類
経営状況分析で提出する書類は、決算内容を正確に示すためのものです。
主に以下の資料が必要となります。
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 株主資本等変動計算書(法人)
- 注記表
- 完成工事原価報告書
- 建設業事業年度終了報告書(提出済みであることが前提)
- 建設業許可通知書の写し
書類の整合性は評価に直結します。特に、完成工事原価報告書や注記表は誤りが起きやすく、確認されやすいポイントとなります。
3.評価される主な指標
経営状況分析では、財務内容をもとに複数の指標が評価されます。代表的なものは次のとおりです。
(1)自己資本の充実度
自己資本比率が高いほど財務基盤が安定していると評価されます。
利益の蓄積や資本金の増加はプラスに働きます。
(2)負債・借入金の状況
借入金の多さや返済負担は評価を下げる傾向があります。
特に短期借入金が多い場合は注意が必要です。
(3)収益性
営業利益・経常利益が安定しているかが重要です。
赤字決算があると評価に影響します。
(4)流動性
流動資産と流動負債のバランスは、短期支払能力の指標となります。
資金繰りが安定している企業ほど高く評価されます。
4.経営状況分析の流れ
経営状況分析は、次の手順で進みます。
1.決算終了後に事業年度終了報告書を提出
2.登録分析機関へ申請
3.必要書類をオンラインまたは郵送で提出
4.審査・点数算出
5.Y点が発行され、経審申請に進む
分析結果は登録機関により数日〜1週間程度で通知され、経審に必要な書類として利用します。
5.企業が意識すべき改善ポイント
経営状況分析の点数は、毎年決算のたびに変動します。
改善のためには、次の点を意識することが効果的です。
- 利益率の向上
- 不要な借入金の整理
- 売掛金・買掛金の管理の徹底
- 適正な原価管理
- 自己資本比率の向上
財務内容はすぐには改善されませんが、継続的な取り組みが翌年度の点数に反映されます。
まとめ
経営状況分析は、経審の入口となる重要な手続きであり、企業の財務状態を客観的に評価する基礎です。
必要書類の整備や日常の財務管理が点数に直結するため、適切な準備と継続的な見直しが欠かせません。
公共工事への参入を目指す企業にとって、経営状況分析は経営の透明性と安定性を示す重要な指標となります。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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