
1.登録基幹技能者の位置づけ
登録基幹技能者とは、建設現場で技能者の中核を担う人材として、
施工の指導・監督や後進の育成を行う立場にある技能者のことです。
単なる作業者ではなく、現場の品質・安全・効率を支える中心的な存在として
国土交通大臣が定める基準に基づき、各職種ごとに登録されます。
建設業法上の「技術者」とは異なり、技能職の最上位に位置する国家資格ではありませんが、
技能検定1級合格者を前提としており、相当の実務経験と責任能力が求められます。
2.登録基幹技能者の役割
登録基幹技能者は、主に次のような役割を担います。
- 現場における施工計画や段取りの把握
- 他職種との調整・安全管理の実施
- 若手技能者への技術指導・育成
- 品質管理・工程管理に関する監督補助的業務
つまり、現場代理人や主任技術者を技術面で支える立場にあり、
技能とマネジメントの両方を兼ね備えた「現場のリーダー」といえます。
3.登録基幹技能者になるための要件
登録基幹技能者になるには、次の条件を満たす必要があります。
- 技能検定1級に合格していること
- 一定の実務経験年数(概ね7年以上)を有すること
- 指定講習を修了していること
- 職種ごとに定められた登録機関へ申請し、登録を受けること
登録できる職種は、型枠、鉄筋、左官、とび、電工など
30職種以上に及んでおり、職種ごとに登録団体が異なります。
登録有効期間はおおむね5年間で、更新には再講習の受講が必要です。
4.登録基幹技能者と主任技術者の関係
登録基幹技能者は、主任技術者や監理技術者のように
建設業許可上の「技術者要件」には該当しません。
しかし、実際の現場では主任技術者と連携し、
作業員を束ねる重要な役割を果たします。
また、**経営事項審査(経審)**においては、
登録基幹技能者の在籍数が加点対象となる場合もあります。
そのため、企業にとっても大きな価値を持つ資格です。
5.まとめ
登録基幹技能者は、技能者としての高い専門力に加え、
現場管理・教育の力も併せ持つ「技能リーダー」です。
建設業界全体で人材不足が進む中、
現場力を高め、若手育成を支える重要な存在といえるでしょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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