建設業許可を取得するためには、営業所ごとに「専任技術者」を置く必要があります。
その専任技術者になるための要件のひとつに、「所定学科を卒業していること」という項目があります。
今回は、この「所定学科」とは何を指すのか、具体的に解説します。


1.所定学科とは「建設工事に関係する学科」

建設業法では、専任技術者になるために一定の資格、または実務経験が必要とされています。
そのうち「資格」を根拠に専任技術者になる場合、取得した資格の受験要件となる学歴・学科が関係します。

つまり、**所定学科とは「建設業に関する学科」**であり、土木・建築・電気・管・機械・造園など、
工事の種類に直接関係する学科を修めたことが求められます。

例として、建築工事業であれば「建築学科」、電気工事業であれば「電気工学科」などがこれにあたります。


2.専任技術者になれる資格の要件と学歴の関係

専任技術者になれる国家資格には、たとえば以下のようなものがあります。

  • 一級・二級建築士
  • 一級・二級土木施工管理技士
  • 電気工事施工管理技士
  • 管工事施工管理技士
  • 造園施工管理技士 など

これらの資格を取得する際、学歴によって受験資格が異なります。
たとえば、所定学科卒業者は必要な実務経験年数が短くなるケースが多く、
逆に、非所定学科の卒業者はより長い実務経験が求められることがあります。


3.所定学科の範囲は「専攻内容」で判断される

所定学科」といっても、学校名や学部名だけでなく、実際の専攻内容が重要です。
大学・専門学校の名称に「建築」や「土木」と入っていなくても、
カリキュラムの中で施工管理や構造設計などの建設関連科目を学んでいる場合、
所定学科とみなされることがあります。

判断に迷う場合は、卒業証明書と成績証明書を提出して、行政庁が内容を確認してくれるケースもあります。


4.資格がない場合は実務経験でカバーできる

専任技術者になるためのルートは、資格取得だけではありません。
資格を持っていない場合でも、同一の工事業種に関する実務経験が10年以上あれば
専任技術者となることが可能です。

したがって、所定学科を卒業していない方でも、
長年の現場経験を積んでいれば、実務経験ルートで対応できる場合があります。


5.まとめ:専任技術者の資格要件は「資格+学歴+経験」のバランス

所定学科とは、簡単にいえば「その工事に関する専門教育を受けた人」という意味です。
専任技術者の資格要件は、資格・学歴・経験の三つの要素で構成されています。
どのルートで専任技術者になれるかは、保有資格と学歴、これまでの実務経験を総合的に確認することが大切です。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄5丁目19-31 T&Mビル3F-3X
行政書士吉田哲朗事務所
吉田 哲朗
TEL052-380-3173
Mobile:090-6090-0386
Email:info@office-yoshida-te.com
Facebook
Instagram
X(Twitter)

YouTube

投稿者プロフィール

吉田哲朗
吉田哲朗