
建設業を営む事業者にとって、事業承継は経営の継続性を左右する重要な課題です。後継者への事業譲渡や相続が発生した場合、建設業許可はどうなるのか。令和2年の建設業法改正によって、この問題の取り扱いが大きく変わりました。
■ 改正前の状況
令和2年の改正以前は、建設業の事業譲渡や法人の合併・分割が発生した場合、従前の建設業許可を廃業した上で、改めて新規申請を行う必要がありました。廃業日から新たな許可取得までの間、軽微な工事を除く建設工事の請負ができなくなるという空白期間が生じており、実務上の大きな問題となっていました。
■ 令和2年改正による承継制度の創設
令和2年10月1日施行の改正建設業法により、事業譲渡・合併・会社分割・相続による建設業許可の承継が可能となりました。所定の認可を受けることで、許可番号を含む建設業者としての地位をそのまま引き継ぐことができます(建設業法第17条の2・第17条の3)。
■ 承継の種類と手続きの流れ
事業譲渡・合併・会社分割の場合は、許可行政庁が定める期間内に事前認可の申請を行います。申請受付期間は許可行政庁によって異なるため、具体的なスケジュールは各行政庁へ事前に確認することが必要です。相続の場合は、個人事業主である被相続人の死亡後30日以内に認可申請が必要です。いずれも、認可を受けることで空白期間を生じさせることなく事業を継続できます。
■ 承継の主な要件と注意点
承継にあたっては、許可に係る建設業の全部を承継することが必要であり、一部業種のみの承継は認められていません。また、承継を受ける者が経営業務の管理責任者および専任技術者の要件を独立して満たしている必要があります。
さらに、承継後の許可の有効期間は残存期間に関わらず承継日から5年間となります。また、被承継者が受けた監督処分や経営事項審査の結果も承継されるため、事前に承継元の状況を十分に確認しておくことが重要です。
制度を適切に活用することで、建設業許可の空白期間を生じさせることなく、次世代へ円滑に事業を引き継ぐことが可能です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
- 建設業許可特化事務所
- 行政書士吉田哲朗事務所
申請なら産廃収集運搬申請特化の行政書士吉田哲朗事務所にお任せ下さい。
個人事業主、法人のお客様問わず、たくさんのお問合せを頂いております。
・JWセンターの収集運搬過程終了の行政書士による講習試験アドバイス
・経理的基礎である財務把握はもちろん、中小企業診断士とタイアップ
・最短3日で申請!
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄5丁目19-31 T&Mビル3F-3X
行政書士吉田哲朗事務所
吉田 哲朗
TEL052-380-3173
Mobile:090-6090-0386
Email:info@office-yoshida-te.com
Facebook
Instagram
X(Twitter)
YouTube
投稿者プロフィール

最新の投稿
お役立ちコラム2026年4月12日不当に低い請負代金の禁止とは何か
お役立ちコラム2026年4月11日建設業許可の事業承継 令和2年改正で承継が可能になった制度を解説
お役立ちコラム2026年4月10日中小建設業者が活用できる融資制度の基礎知識
お役立ちコラム2026年4月9日営業停止になった場合にできることできないこと







