近年、国土交通省が推進する「i-Construction」によって、建設現場におけるデジタル技術の導入が急速に進んでいます。その中核を担うのが**CIM(Construction Information Modeling)**です。

本記事では、CIMデータとは何か、どのように活用されるのか、そして導入するメリットについてわかりやすくご紹介します。


■ CIMデータとは?

CIM(Construction Information Modeling)とは、土木分野における3次元モデルを活用した情報共有・連携の仕組みです。建設プロジェクトに関する設計・施工・維持管理などの情報を、3Dモデル上に統合・一元化することで、関係者全体の生産性を高めることが期待されています。

建築分野で言う「BIM(Building Information Modeling)」の土木版と考えるとイメージしやすいかもしれません。


■ CIMデータの具体的な活用場面

  • 設計段階:地形・構造物を3Dモデル化することで、設計ミスの削減や合意形成の迅速化。
  • 施工段階:施工手順のシミュレーションにより、安全性と効率を両立。
  • 維持管理:橋梁や道路の点検情報とリンクさせることで、保守の合理化。

■ 導入のメリット

視覚的に分かりやすい
関係者(施主・施工者・自治体など)との合意形成がスムーズに。

ミスの削減と品質向上
干渉チェックや施工シミュレーションでリスクを事前に把握。

維持管理への活用
施工時の情報が将来の点検や修繕に活きるため、ライフサイクル全体のコストダウンも期待できます。


■ 今後の展望と課題

国土交通省は今後、国の直轄事業においてCIMの原則適用を進めていく方針です。一方で、3Dデータの作成や管理には専門的な知識・ツールが必要であり、中小企業の導入には支援が求められる場面も多くあります。


■ まとめ

CIMデータの活用は、建設業の生産性向上や品質確保に直結する重要な取り組みです。デジタル化が進むなか、今後ますますその重要性は高まるでしょう。将来的には、CIMを活用した業務の効率化が「当たり前」となる日も近いかもしれません。

建設業許可申請なら建設業申請特化の行政書士吉田哲朗事務所にお任せ下さい。

個人事業主、法人のお客様問わず、たくさんのお問合せを頂いております。
専任技術者要件の10年以上の証明の実績多数
経営業務の管理責任者の請負証明に親切・丁寧に対応
建設業29業種に対応
金看板取得に最短

投稿者プロフィール

吉田哲朗
吉田哲朗