
1 土壌汚染と建設工事の関わり
工場跡地の再開発や公共工事においては、土壌汚染の有無が事業の大きなポイントとなります。
もし重金属や揮発性有機化合物などが検出された場合、浄化措置を講じなければ建築物を建設することができません。ここで重要になるのが、浄化技術とそれを行う業者の建設業許可の要否です。
2 浄化工事に関連する許可業種
土壌汚染対策は、工事の内容に応じて建設業の業種に該当する場合があります。代表的なものは以下の通りです。
- とび・土工工事業
掘削や盛土、土壌の入れ替えなど、物理的な土壌処理を行う場合。 - 土木工事業
大規模な地盤改良や遮水壁の設置など、土木的な構造物を伴う場合。 - 解体工事業
建築物の解体に伴って汚染土壌を掘削・除去するケース。 - 管工事業
地下水を利用した揚水浄化や注入工事など、配管設備を伴う場合。
このように、浄化工事は単なる環境分野にとどまらず、複数の建設業種が関わる可能性が高い分野です。
3 建設業許可が必要となるケース
- 請負金額が500万円(税込)以上の土壌汚染対策工事を行う場合は、建設業許可が必須です。
- 500万円未満でも、元請業者からの要求や入札条件で許可が求められることがあります。
- 公共事業や大規模開発では、許可を持たない業者は受注できません。
つまり、土壌汚染対策を事業として請け負うには、適切な業種の建設業許可が前提となります。
4 土壌汚染浄化技術と建設業者の役割
実際の浄化技術には、次のようなものがあります。
- 掘削除去・土壌洗浄(とび・土工工事業)
- キャッピング・遮水工(土木工事業)
- 揚水・注入による地下水処理(管工事業)
- 微生物や植物を利用するバイオレメディエーション(工事+環境技術の融合)
ここで建設業者は、工事部分を担う専門業種としての役割を果たし、分析や技術評価は環境コンサルタントと協働する体制が一般的です。
5 まとめ
- 土壌汚染対策工事は、建設業の複数業種にまたがる分野です。
- 請負金額が500万円以上となれば、建設業許可が必要です。
- 実務では、環境調査会社と建設業者が連携し、土地の再利用や再開発を支えています。
土壌汚染浄化は、環境保全だけでなく安全なまちづくりにも直結する重要な工事です。そのため、建設業者にとっては適正な許可を備えることが、社会的な信用を得るうえでも不可欠といえるでしょう。
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