
公共工事の入札に参加するためには、建設業許可の取得が前提となるケースがほとんどです。しかし、許可を取得していれば必ず有利になるわけではなく、どの業種の許可を持っているかが、受注機会の広がりに大きく影響します。
入札参加資格と許可業種の関係
公共工事の入札に参加するには、まず建設業許可を取得したうえで、経営事項審査(経審)を受ける必要があります。経審とは、建設業者の経営状況・経営規模・技術力・社会性などを客観的な指標で評価・点数化するものです。この経審の結果通知書を添えて、各発注機関へ入札参加資格審査を申請する流れとなります。
また、この審査では、保有している建設業許可の業種が審査対象の工事種別と一致していることが求められます。たとえば、土木一式工事の入札に参加しようとする場合、「土木工事業」の許可を取得していることが基本条件となります。許可業種と入札種別が一致していない場合、そもそも参加資格を得られないケースがあります。
取得しておくと有利になりやすい業種
実務上、特に公共工事との関連が深いとされる業種には以下のようなものがあります。
土木工事業・建築工事業(一式工事)は、発注件数が多く、幅広い工事を包括的に受注できる点で汎用性が高いとされています。
とび・土工・コンクリート工事業は、道路や河川工事など国や自治体が発注する案件と関連が深く、地方の中小事業者にも需要があります。
舗装工事業・管工事業・電気工事業なども、インフラ整備や公共施設のメンテナンス工事で継続的な需要があります。
ただし、「有利かどうか」は地域や発注機関の傾向によって異なるため、自社の営業エリアで実際にどのような工事が発注されているかを確認することが重要です。
特定建設業許可で受注規模が広がる
下請けに出す金額が一定規模を超える場合は、特定建設業許可が必要になります。元請として大型案件を受注したい場合には、一般建設業許可から特定建設業許可へのステップアップも視野に入れるとよいでしょう。
特定建設業許可は財産的要件や技術者要件が厳しくなるため、取得には事前の準備が欠かせません。
まとめ
入札参加において有利な許可業種は、自社の得意とする工事の種類と地域の発注傾向を照らし合わせたうえで検討することが基本です。複数業種の許可を取得することで受注の幅が広がる場合もありますが、維持管理のコストや技術者の配置要件なども踏まえた判断が求められます。
許可業種の選定や申請手続きについては、専門家への相談も有効な選択肢のひとつです。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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