準ずる地位とは、建設業許可の実務において、形式上は代表者や役員ではないものの、実質的にそれに近い立場で事業運営に関与していると評価される地位を指します。

建設業許可制度では、
・誰が会社や事業を実質的に運営しているのか
・誰が意思決定を行っているのか
が重要視されます。

そのため、登記上の肩書きだけでなく、実態として経営にどの程度関与しているかが確認される場面があり、その評価軸として使われるのが「準ずる地位」という考え方です。


準ずる地位が問題になる場面

準ずる地位が問題となりやすいのは、次のようなケースです。

・経営業務管理責任者の経験を証明する場面
・欠格要件の該当性を判断する場面
・実質的な支配関係の有無を確認する場面

特に多いのは、**「役員ではないが、事業の中枢を担っていた人物」**の評価です。


準ずる地位として見られやすい立場

実務上、準ずる地位として検討対象になりやすい立場には、次のようなものがあります。

・支店長、営業所長
・事業部長、工事部長
・統括マネージャー
・家族経営における実質的経営担当者

ただし、肩書きがあるだけで自動的に準ずる地位と認められるわけではありません。

重要なのは、実際にどのような権限と責任を持って業務を行っていたかです。


判断で重視されるポイント

準ずる地位かどうかの判断では、次の点が総合的に見られます。

・意思決定への関与の有無
・契約締結や対外的交渉への関与
・人事や資金管理への関与
・継続的・専従的に業務に従事していたか

単なる補助的立場や、指示を受けて動くだけの業務内容では、準ずる地位として評価されにくい傾向があります。


実務で注意すべき点

準ずる地位は、法律上の明確な定義がある用語ではありません。
そのため、最終的な判断は各行政庁の運用によって行われます。

同じ経歴・同じ立場であっても、
・説明資料の内容
・職務内容の整理の仕方
・在職期間や関与の深さ
によって、評価が分かれることがあります。

書類上の肩書きだけで判断せず、実態を丁寧に整理することが重要です。


まとめ

準ずる地位とは、形式ではなく実態を重視して評価される立場です。

建設業許可の実務では、「役員かどうか」だけではなく、実質的に経営に関与していたかどうかが問われる場面があります。

その判断は一律ではなく、個別事情を踏まえた説明と整理が欠かせません。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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