
■ はじめに
建設業界は依然として男性中心の職場環境が多く、上下関係も厳しい傾向があるため、ハラスメントのリスクが潜在的に高い業種といわれています。昨今ではコンプライアンスや労働環境の整備が強く求められるようになり、ハラスメント対策は企業の信頼性や人材確保にも直結する重要な課題となっています。
■ 建設業に多いハラスメントの類型
種類 | 内容 |
---|---|
パワーハラスメント | 上司が部下に対し、過度な叱責や人格否定を行う |
セクシュアルハラスメント | 性的言動・ジェスチャー・差別的な発言など |
マタニティハラスメント | 妊娠・出産・育児を理由に不利益な取り扱いをする |
モラルハラスメント | 無視・仲間外れ・陰口など精神的な攻撃 |
特に指導とパワハラの境界線が曖昧になりがちで、現場の責任者には高い倫理意識と適切な対応が求められます。
■ 実践すべきハラスメント対策
1. 就業規則への明記と周知徹底
ハラスメントの定義や禁止事項を就業規則に明文化し、従業員全員への説明会や研修を通じて理解を深めることが重要です。
2. 社内相談窓口の設置
匿名で相談できる外部窓口や社外顧問の導入も有効です。被害者が声を上げやすい環境を整備しましょう。
3. 定期的な教育・研修の実施
管理職を中心に、年1回以上のハラスメント研修を実施することで、意識改革を促進します。
4. 現場での見回り・聞き取りの実施
現場ごとに管理者が巡回し、ハラスメントの兆候を早期に察知する仕組みも必要です。
5. 加害者に対する懲戒処分の徹底
再発防止のためにも、社内規程に基づく明確な処分基準を定め、厳正に対処します。
■ ハラスメント対策のメリット
- 離職率の低下
- 若年層・女性の定着
- 公共工事等での評価向上(総合評価落札方式など)
- 補助金・助成金申請時の加点対象となる場合あり
■ まとめ
建設業においては、「厳しさ」と「適切な指導」の線引きを正しく理解し、組織として**“安心して働ける現場づくり”**を推進することが求められます。ハラスメント対策は単なるリスク管理ではなく、「働きやすさ」「信頼性」「競争力」を高める経営戦略の一環です。
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